ぬこのイラストブックれびゅう

ぬこのイラストブックれびゅう

雑読猫、ぬこによるイラストブックレビュー。本との出合いにお役に立てれば幸いです。

その言葉に、もう頷くしかない

『生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント』の

イラストブックレビューです。

 

生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)

生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)

 

漫画家、西原理恵子が、お金、男と女、ビジネス、
家族、トラブル解決法まで、読者からの様々な相談に
答えます。

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飲酒で退学処分。
水商売でアルバイト。
離婚したのち、ガンを患った元夫の最期を看取る。
西原氏の経歴は、簡単に書いても波乱万丈。
そんな彼女が、その独特の視点でもって読者からの相談に答えます。

「会社員にTOEICが義務づけられたのだが、英語が超苦手で
困っている」という相談には「フィリピンパブへ行け!」
と気炎を吐く。なぜフィリピンなのか、というところも
丁寧に解説しています(笑)。 
西原氏の取材経験から得た真実なのでしょう。

「中2の娘がまだ父親とお風呂に入っているので心配だ」という
母親からの相談には「毛が生えたら入らなくなるから大丈夫!」
とこれまた逞しいお答え。親戚のおばちゃんに大丈夫よアンタ!
と背中を叩かれるような、そんな頼もしさです。

「妻子ある人との関係を続けるべきかどうか」と悩んでいる女性には、
「とりあえずバックアップを」と西原節の炸裂です。
不倫については否定しない彼女の独特の理論を展開しています。
ここら辺が正しくないけど役に立つ、と言う部分なのかも
しれませんね。決して不倫自体を推進したり擁護しているわけではなく、
相談者自身の幸せを考慮した結果の回答なんです。

西原氏は、生きる達人ではないかもしれないけれど
生きる意欲というか、生きる力、生命力がものすごく
強い方だと思います。だから回答内容によってはすごすぎて
参考にならない(笑)。逆に目の前にある小さなことから
クリアしていけばいいじゃないか、大きく思えた悩みは
実はそれほどでもないのかもしれない。
そんな風に思わせてくれる、西原氏の生き方の知恵がつまった
一冊でした。

母の型から抜け出せない

『あのひとは蜘蛛を潰せない』の

イラストブックレビューです。

 

あのひとは蜘蛛を潰せない (新潮文庫)

あのひとは蜘蛛を潰せない (新潮文庫)

 

 

ドラッグストア店長の梨枝は、母と実家暮らしの28歳。
母から押し付けられるきちんとしなさい、という型から
抜け出すことが出来ず、息苦しさを感じている。

アルバイトの大学生と恋に落ちた梨枝は、家を出て、
一人暮らしを始める。母からの束縛から解放され、彼氏とも
仲良くすごし、何もかも順調に思えていたのだが。

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母親と梨枝のやり取りは、知りもしない人の悪口を
無理やり聞かされているような、そんなムカムカした気分になります。
やり取りと言うか、一方的に母親が自分の価値観を娘に
押し付けているのだけれど。

母親と喧嘩になるのが嫌で、ハッキリと自分の意見を言わない梨枝にも
イライラしてしまいます。28歳なんだから、何でも自分で
決めて実行したらいいじゃないの!と。
梨枝の、母親に対する従順さというのは、昔、幼児の頃に亡くなった
梨枝の弟が原因となっています。
小さな赤ん坊の死を前にして、親戚から罵られる母親をかわいそう、
と思ったから。一緒にいてあげなくては、と思ったから。

そんな状態で母親と共に過ごしていた梨枝も、彼氏ができて
ようやく自分の意思を主張するようになります。

まずは母親から解放された自由を謳歌し、彼氏とも仲良く
したことにより、はじめて他人の考えることと自分の考えることは
違う、ということに気がつきます。母親にすり込まれた価値観は
必ずしも周囲の人みんながそうは思っていないこと、そして
自分すらもその価値観に同意していないかもしれないこと…。

1人になって他者を見る目ができる。
1人になって、自分を見つめざるを得ない状況になりながらも
母がかけたフィルタが邪魔をするように感じている梨枝。
梨枝にとって一人暮らしとは、他人を引き寄せる喜びと、自分が何者であるかを
見失うかのような不安を呼び寄せるもののようです。

恋人と距離を置き、嵐のような心の浮き立ちから一気に
転落し、身を引きしぼるようにして日々を過ごす梨枝。
娘に家を出て行かれ、息子夫婦と孫を迎え、料理のまずい
嫁に文句ひとつ言わず、耐えているような素振りの母。
自分の寂しさをネットで紛らわす、梨枝の幼なじみでもある
兄嫁。

登場人物がそれぞれの立場で、自分の寂しい思いを
内に抱えて生きていく。そして環境が変わっていくことで
困難な状況を乗り越えていくのです。
やさしさ、さみしさ、よろこび。
1人の女性の、1年間くらいの出来事の物語なのですが、
主人公や登場人物たちのあらゆる感情が細やかに、静かな美しさを持って
描かれています。

作中の登場人物、起こる出来事、そこで得る気づき。
読者によってそれぞれに響く部分を感じる。
そんな物語なのではないでしょうか。

上司にこんなことしたいと思った人、手を挙げて!!

『サラリーマン山崎シゲル』の

イラストブックレビューです。

 

 とある会社の、とあるサラリーマン山崎シゲルが、
部長相手に繰り広げる異常な日常を一コママンガで
描く。

 

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食パンに乗って通勤、疲れた部長に缶コーヒーのように
サバ缶を差し入れる、部長を跳び箱のように飛び越える…

あり得ない!あり得ないシーンばかりなのに
思わず笑ってしまいます。上司である部長は、奇妙な山崎に対して
切れることなく静かに対応してくれる、とても良い方です。
部長の机の引き出しにご飯をぎっしり詰め込まれたとしても
冷却シートを頼んだのに、ベーコンを額に載せてくれたとしても
「山崎くん…これ違うよね」
と哀愁漂う表情でただ呟くのです。

一コマの中に詰め込まれたシュールな空間。
なんでここにこれが!こいつが!なんだこれは!?と
いう組み合わせが多すぎて、もう笑うしかない。
山崎はサラリーマンであるということで、一見まともそうに見えるのですが
全然まともじゃない。
天然のようで確信犯の時もある山崎の行動の数々。

そして、なんとも味のある描画。
山崎の、穏やかながらいろいろとやらかすときの表情の変化、
部長の、中高年に漂う諦念を背負った背中の丸み。
背景のないスッキリとした一コマの中で、彼らが所狭しと
動き回ります。

山崎のぶっ飛んだ日常ぶりに爆笑すること間違いなしです。
苦手な上司がいる方は、山崎が部長に対して行ったことを
自分の上司にやることを想像してみてはいかがでしょう?
スッキリするのではないでしょうか。
ただし、その上司の目の前で想像してはいけません。
笑いが止まらなくなりますので…

そこにある未来を自分で選び出すのだ

『決めた未来しか実現しない』の

イラストブックレビューです。

 

 

決めた未来しか実現しない

決めた未来しか実現しない

 

 未来の可能性はすでに存在している。
だから願望が叶う未来の点を決めること、そして
最高の未来を選ぶこと。願望達成のメカニズムと
その手法をわかりやすく解決。

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願望達成の方法についての情報は世の中に溢れています。
強く願う、神様にお願いする、具体的に目標を設定して
達成を重ねていく…。
ベストセラー作家である著者が、あらゆる方法を実践し、達成率が
高かった方法を紹介します。

大きな流れとしては
①願望を明確にする
②未来からのシナリオで生きる
③ランデブーポイントを設定する
④ワクワクを追いかけて次元上昇を起こす
この4段階を経ていくことです。

なるほど、思ったのは一見単なる偶然のようでいて、
実は人生を変えるような意味を持つ出来事を指す、
シンクロニシティ」という考え方。

一生懸命に目標設定するよりも何十倍もの偶然の出来事が
人生を動かしているという事実。
このシンクロニシティを意図的に引き寄せ、うまく活かす
ことで願望を実現していく、と著者は言います。

それから耳慣れない言葉、「ランデブーポイント」。
これは願望達成のために様々な出会いや出来事が集まってくる
運命の待ち合わせポイントを指します。
これを設定したら、あとは何もしない。画期的です。

達成するために何が必要か、どういった人の手を借りるのか、
どのような形で達成するのか、いくつかのパターンを
考えます。
そしてランデブーポイントを設定したら、あとは運命におまかせします。
何が起こるか、誰がやってくるのかはお楽しみ。
自分のワクワクする方向へとにかく向かっていくのです。

これは細かく目標を設定していく方法と異なる点です。
細かく目標を設定するとやるべきことが明確になるメリットはありますが、
それ以外で身の回りに起こった出来事を受け付けない可能性が出て来ます。
結果としてその出来事が成功につながっていく可能性が
あったとしても、です。

そして次元上昇とは人生が大きく変わるタイミングのこと。
結婚や就職、出産など。こうした出来事は、予想もつかない
展開を自分にもたらします。と同時にそれ以前の自分とは
全く違う世界へと進んで行くのです。

意図的にこの状況を作り出すにはどうしたら良いのか。
ワクワクの方向へ進んで行くことです。そこへひたすら
進んでいたら、後々に一緒に仕事をすることになる相手との
出会いがあったりするかもしれません。

そのワクワクを感じるためには日頃から自分の感性を
磨くこと。自分の思考は置いといて、ピンときたその
感覚を大事にすること。
毎日の生活の中では、どうしても思考が先立ち、感覚は
後回しになりがちです。ですが自分が望む方向に進むには
どうやらそれでは行けないようです。

自分のあるべき姿を明確にし、達成時期を設定したら
ワクワクを意識しながら過ごしてみる。
そうすると数ある未来から、自分の望む未来を掴み取る
ことができるのです。
人との繋がりを意識しながら自分の感覚を研ぎ澄ます。
そうしてやってくる未来はさらにワクワクしたものに
なるに違いありません。

たぬきとの算術対決はレベル高し!!

『ちんぷんかん』の

イラストブックレビューです。

 

ちんぷんかん (新潮文庫)

ちんぷんかん (新潮文庫)

 

 
病弱な若だんなとあやかしたちが江戸で活躍する
しゃばけシリーズ第6弾。ついに若だんなが死んじゃった?
三途の川を渡るのか、元の世界に戻れるのかを描いた
「鬼と小鬼」、本の中に引き込まれてたぬきと対決する
「ちんぷんかんぷん」など、五つの物語を掲載。

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火事の煙を吸ってしまい、いよいよ三途の川まで
やってきてしまった若だんな。
河原で石を積む子どもたちの向こうには三途の川が。
そして袂には、この世界にいっしょに来てしまった
小さな小鬼、鳴家が。この鳴家だけでも元の世界に
帰してやらねば…と策を巡らす若だんな。

病弱な若だんなだけに、あら、いよいよ危なくなったのかしら?
と読者の方も納得なシチュエーションです。
賽の河原で石を積む子ども、積んでは壊していく大きな鬼たち。
ハッキリとは覚えてないけれど、むかーしおじいちゃんおばあちゃんに
聞いたようなお話が具体的なビジュアルとして頭に浮かんで
くるのは結構インパクトがあります。

若だんなが脱出する方法も、日本神話であるイザナギの物語を参考にして
鬼から逃げるのですが、お話の中でしかなかったような世界が、
若だんなという青年の存在でもって行動していくと、
しゃばけ自体がファンタジーなのに、そこをベースに
さらに別の世界のファンタジーが現れるような不思議な
感覚を覚えます。

怖いような、怖くもないような、そして静かに絶望感が漂っている。
死後の世界はそんな風になっているのかな、という印象を受けました。

そして、お坊さんとたぬきが対決するお話ちんぷんかんぷん。
若だんながあやかしの相談に訪れるのは、上野の僧侶、寛朝。
彼に仕える秋英は、弟子となって10年になるのですが、師匠のように
あやかしを退治したり、解決するような能力は、自分には
ないと思っています。

しかし、寛朝から依頼主の話を1人で聞いてやれ、と指令が出ます。
この依頼主というのが実はたぬきであった…。
というお話です。

たぬきの妖力により、本の中に閉じ込められてしまった秋英は
たぬきと算術対決をすることになります。
互いに問題を出し合い、回答を出し合います。
この問題がものすごくハイレベル。
自分が算数数学苦手なせいもありますが、それはもタイトル通り
まさにちんぷんかんぷん。

つるかめ算、距離と時間の問題、船の運賃、油わけ算…
寺子屋でこれくらいはみんなできるのか?と思うと
江戸時代の教育はハイレベルでびっくりします。

最初は順調に対決していましたが、秋英は計算ミスをしてしまいます。
追い詰められた秋英は答えはわかるけれども、説明を求められたら
答えられない、という問題を出します。

結果、秋英はたぬきに勝利し、無事に元の世界に戻ってきます。
あやかし対決に勝利した秋英は、自分にも能力があるということ
に気付かされます。そして、そんな自分をあたたかく見ていて
くれている寛朝や若だんなのことも。

これで、少しは役に立つことができる、そう感じてうれしい
気持ちになる秋英は、根がまっすぐでとても真面目な青年だなと
思います。

口が悪いけれども秋英の才能を早くから見抜き、暖かく見守って
来た寛朝。寛朝は秋英に、自分を、自分の能力を認めなさい、と
諭します。この言葉がスッと胸に落ちた秋英は、じきに寛朝の
右腕となって活躍していくに違いありません。
登場人物たちの優しい気持ちが溢れている、読後感の良い物語です。

史上最高にお手軽な健康法

『1日1分であらゆる疲れがとれる耳ひっぱり』の

イラストブックレビューです。

 

1日1分であらゆる疲れがとれる 耳ひっぱり

1日1分であらゆる疲れがとれる 耳ひっぱり

 

パソコン、スマホによる目や肩の疲れ、背中や腰の痛み、
対人関係のモヤモヤ、仕事や日常生活のストレス。
あらゆる疲れに効く、1日1分の健康法。

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耳を引っ張れば疲れが取れる。
一言で言ってしまえばそれだけのことです。
でも、耳をひっぱるだけで、なぜ疲れが取れるのでしょうか?

まずは身体が疲れる仕組みを解説します。
運動をした身体の疲れは、一晩眠れば
翌朝には疲れが取れます。
しかし、ストレスや人間関係による疲れは、
一晩眠っても疲れが取れません。

こうした疲れは頭の奥で起こっているのだとか!
仕事や生活習慣で目鼻耳口が緊張し、頭の芯がこわばることで
身体全体のバランスが崩れるのです。おそろしい…。
頭の真ん中あたりには蝶形骨という骨があり、この骨に
脳が載っています。この骨が歪んだりこわばったりすると
そこを通る神経や血液を圧迫し、目の奥がしびれたり
じーんとしたり、といった症状が起こります。
さらに脳への情報や栄養の通りも悪くなり、脳がうまく
働かなくなります。

頭の中心は蝶形骨。では身体の中心はどこかといえば
横隔膜です。ここがうまく動かないと背骨が固くなり、
背中が痛くなったり、眠っても疲れが取れない、といったことが
起こります。また横隔膜が緊張すると胃も苦しくなります。
下半身への血液の流れも悪くなり、冷えにつながります。
わああ 不調のデパートですね。

これらを改善するための方法は、耳をひっぱるだけ。
それだけで、蝶形骨のバランスを整え、横隔膜をリラックスさせて
身体を良い状況に立て直す事ができ、疲れにくい身体を
手に入れる事ができるのです。
さらに応用編として、耳ひっぱりに簡単な動きをプラスする事で
気になる部位の不調を改善する方法も紹介しています。

当たり前なのですが、身体はあらゆる部分がつながって、
はじめて動くモノなのだなあと改めて感じました。
調子の悪い箇所は、必ずしもその部分だけを手当てしても
根本的な部分を治してあげないと良くならない事。
改善されないままでいると、繋がっている箇所にさらに不調が
出てきてしまうのです。
自分の身体の中は見えないけれども、いろんな骨や器官ががんばって
働いているんだな、大切にしてあげないといけないなあと
思ってしまいました。

日々の生活の中では疲れない生活、ストレスを全く受けない生活は
ほぼ不可能な状況です。それならば、毎日手軽にできる健康法で
自分の身体を上手にゆるめてあげるといいと思います。
電車の中ではちょっと迷惑かもしれませんが、家の中、トイレで、
デスクで仕事の合間に、といろんな場所で思いついたら手軽に
できる健康法です。
毎日の習慣に取り入れたいですね。

場所の数だけ宿るものがある

『スピ☆散歩ぶらりパワスポ霊感旅』の

イラストブックレビューです。

 

スピ☆散歩ぶらりパワスポ霊感旅 2 (HONKOWAコミックス)

スピ☆散歩ぶらりパワスポ霊感旅 2 (HONKOWAコミックス)

 

 不思議なモノが見えちゃう漫画家がパワースポットに
行くと何が見えるのか?
神社仏閣の新たな魅力を発見できるコミックエッセイ
第2弾。

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今回は上野の寛永寺をはじめ、箱根神社奈良の大仏など
有名な観光スポットに訪れます。

上野公園全体が、旧寛永寺の敷地だったとか。
敷地内には清水観音堂や花園稲荷神社、弁天堂、上野東照宮など
様々な建物があります。それぞれを訪れてみると、白いお坊さんがいたり
狐がいたりと、その場所ごとに異なるものが現れます。
そして各人、動物、モノがお告げや発言?をするのです。
神々しいものからのお告げに身が引き締まる思いと、昔から続く
神々を敬う人々の景色から、自分もその連綿と続いてきたメンバーの
一員であるということが心にストンと落ちる、不思議なお話でした。

もうひとつ印象的だったのは奈良の大仏と、古都・藤原京である
大和三山。神の象徴である大仏は、上を見よ、とメッセージを
送ってきます。願いが天に届くのを見極めよ、という意味のようです。
災難の続いた奈良時代。人々の多くの祈りを必要とし、その祈りを受け
天に届けるために大仏は存在しています。著者も大仏が発するその
不思議な空気に心が静かになり、心地良い感覚を覚えたようです。
人々の願いを聴き続けてなお、安らぎを与えてくれる大仏の存在に
神秘さを感じます。

そして、大和三山耳成山畝傍山、天香具山の三山から成り、
この中心に持統天皇藤原京を遷都しました。
それぞれの山には、シャーマンのような、野生的な?格好の
者たちが現れます。この時代の人々は、自然を通じて、神の存在と
繋がっていたようです。都や人々の繁栄よりも、自然と共に
心地よく暮らしていくことを選んでいた、そんな時代であったようで
おもしろいな、と思います。

宇宙的なエネルギーあり、場所を守るお坊さんあり、神として
祀られている動物あり、人柱として神に捧げられた霊あり…
一般的には目に見えない、いろんな時代を生きた、いろんな
ものがそれぞれの場所に存在しています。
ひとつひとつが意味があるものなのだなと感じます。
そしてこれだけいろいろあると、時代や場所など、あれこれ
区別して思い込むことがアホらしいなあと思いました。
霊も宇宙人もみんな同じ場所に存在してるんだ!
そんなことを感じたコミックエッセイでした。