『生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント』の
イラストブックレビューです。
生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)
- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/07/20
- メディア: 新書
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漫画家、西原理恵子が、お金、男と女、ビジネス、
家族、トラブル解決法まで、読者からの様々な相談に
答えます。
飲酒で退学処分。
水商売でアルバイト。
離婚したのち、ガンを患った元夫の最期を看取る。
西原氏の経歴は、簡単に書いても波乱万丈。
そんな彼女が、その独特の視点でもって読者からの相談に答えます。
「会社員にTOEICが義務づけられたのだが、英語が超苦手で
困っている」という相談には「フィリピンパブへ行け!」
と気炎を吐く。なぜフィリピンなのか、というところも
丁寧に解説しています(笑)。
西原氏の取材経験から得た真実なのでしょう。
「中2の娘がまだ父親とお風呂に入っているので心配だ」という
母親からの相談には「毛が生えたら入らなくなるから大丈夫!」
とこれまた逞しいお答え。親戚のおばちゃんに大丈夫よアンタ!
と背中を叩かれるような、そんな頼もしさです。
「妻子ある人との関係を続けるべきかどうか」と悩んでいる女性には、
「とりあえずバックアップを」と西原節の炸裂です。
不倫については否定しない彼女の独特の理論を展開しています。
ここら辺が正しくないけど役に立つ、と言う部分なのかも
しれませんね。決して不倫自体を推進したり擁護しているわけではなく、
相談者自身の幸せを考慮した結果の回答なんです。
西原氏は、生きる達人ではないかもしれないけれど
生きる意欲というか、生きる力、生命力がものすごく
強い方だと思います。だから回答内容によってはすごすぎて
参考にならない(笑)。逆に目の前にある小さなことから
クリアしていけばいいじゃないか、大きく思えた悩みは
実はそれほどでもないのかもしれない。
そんな風に思わせてくれる、西原氏の生き方の知恵がつまった
一冊でした。