ぬこのイラストブックれびゅう

ぬこのイラストブックれびゅう

雑読猫、ぬこによるイラストブックレビュー。本との出合いにお役に立てれば幸いです。

非モテ男子諸君!これは試す価値アリ…かも?

ぼくは愛を証明しようと思う。』のイラストブックレビューです。

 

恋人には振られて、気になる女性には見向きもされず。
非モテな二十七歳、弁理士渡辺正樹は、クライアントの永沢から
恋愛の方法論を学ぶ。最小限の努力で最大限の効果を得る、その方法とは。

f:id:nukoco:20181216153955j:plain

弁理士として、弁護士事務所に勤める渡辺は二十七歳。
付き合っていた彼女には浮気され、クリスマスプレゼントに高級ブランドバッグを
買わされた挙句、振られてしまいました。
事務所のアルバイトの女の子に誘われて引っ越しの手伝いに行ったら、彼氏がいて
引っ越しの手伝い要員として利用されたことを知ります。
カフェのかわいい店員さに話しかけられても、変なこと言って嫌われたらどうしよう、
とろくに話もせずに帰ってくる始末。

渡辺が取ったこれらの行動は、全て非モテの方向を指す非モテコミット。
非モテコミットとは、ちょっとやさしくしてくれた女性をすぐ好きになり、その女性の
ことばかり考え、必死にアプローチすること。
一見、何の問題も無いように思えますが、その女性が自分に何の好意も持って
いないとしたら…

師匠=永沢に言わせると、このような男は女性にとってキモいか、便利に
使ってやれ、かの二択の存在となるのだそうな。まあ、たしかに、なんとも
思わない相手から好意を持たれて必死にアプローチされたらキモい。てか
怖い。アプローチがくる以前のやりとりの内容にもよるけど。

ふとしたきっかけで、永沢から恋愛工学を学ぶこととなった渡辺。
恋愛工学とは、

進化生物学や心理学の膨大な研究成果を基に、金融工学
フレームワークを使って、ナンパ理論を科学の域にまで高めたものだ。

なんじゃそりゃ!?と思いますよね。要はセオリー通りに動けば、思い通りに
ナンパできるって言ってます。ナンパ?恋愛でなく?ナンパ=短期恋愛という
解釈でしょうか。女性の立場としても、名ナンパ師はどんな技術を使うのか
興味津々です。

とは言ってもとにかく経験値を積むことは大事。机上の論理だけではなく、
まず実践です。そして、実地の体験を踏まえて、だんだんとレベルアップして
いくという仕組みです。ステップアップセミナーみたいですね。

まずは街コンに参加。それから銀座や六本木などの街へとくりだします。
もともと積極的なタイプでは無い渡辺は、声をかけるだけでも苦労します。
しかし、次々と声をかけていき、何度も断られていくうちに、あることに
気がつきます。今までは断られることが怖くて声をかけられなかった。
でも、声をかけて断られても、自分は何も失っていないのだと。

渡辺が壁を破った瞬間なんだと思います。とにかく行動に移したことで
異性に対して抱く「断られたらどうしよう」とか、「自分なんてカッコ
良くも無いし」などの思い込みから解放されたのです。成長するたびに
適切なアドバイスを永沢から受け、脱・非モテとなっていく渡辺でしたが…。

ナンパからセックするまでを目的として、必勝パターンを実行するナンパ法。
はじめて会った男に、女がそんなにすんなり股を開くものかねえ、と半信半疑で
読み進めておりましたが、いやあ、これはかかる女はいるんじゃないか?
と思ってしまいました。

声をかけるテクニック、会話を盛り上げるコツなどは、コミュニケーション本にも
ある内容ですが、その会話や行動に対する女性心理の説明がね、おもしろいんですよ。
例えば、すごくいい女と付き合っている男を見ると、女性は寄ってくるんだそうです。
それは、種の保存の原理に沿っていえば至極当然なことだそうです。より優秀なタネを
残したいと思うのが女性ですので。多くの矛盾を抱える女性の心理とか、女性にとってもいろいろと勉強になります。

もちろん全ての女性がこの作戦に釣り上げられるかと言ったらそうではないと思いますよ。
しかし、釣られそうな女性のタイプはわかるなあ。言いませんけど。
非モテから脱したい!と切に願う男性の方、ひとつここにあるテクニックで
実践してみてはいかがでしょうか?ただし結果については自己責任でお願いします。

ちなみに、これ男女逆バージョンでも読んでみたいなあと思いました。
女性がいい男を狩る、というような。でも男性と違って、なるべく多くの異性と
関係を持ちたいと思うような女性は多くないのかなあ。

心理学を駆使してナンパの達人!もいいですけれど、これを実生活で実践したら
かなりの人気者になれるのじゃないかなとも思います。
読み物としても、コミュニケーション本としても楽しめる一冊でした。

にほんブログ村 本ブログへ
本・書籍ランキング