ぬこのイラストブックれびゅう

ぬこのイラストブックれびゅう

雑読猫、ぬこによるイラストブックレビュー。本との出合いにお役に立てれば幸いです。

先行きが不透明な現代だからこそ威力を発揮する成功哲学

世界のエリートが実践している目のつけどころものの考え方』の

イラストブックレビューです。

 

アップル、グーグル、スタンフォード…。
世界で活躍する一流の人間たちと仕事をしてきた著者だから
こそわかる彼らの本当のすごさとは。

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世界で活躍する人たちというのは想定外の状況に強いそうです。
強いというよりは、むしろその状況を楽しんでいる。
著者は早稲田塾を創設した人物です。早稲田塾は進学の
ための塾でありながら、これからの時代を生き抜いていける
人物を育成するために、様々な活動を行う場所であったようです。

その中に、世界の最先端で活躍する人物に講演を依頼することも
あったそうです。講演者の多くは事前に話す内容を確認するでなく
当日やってきて講演タイトルを確認し、「ああ、こういう内容で
話せばいいのね」といった感じで話をはじめるそうです。

それでいて、聴くものの心を捉えるような話をしてくれる、
というのですからすごいものです。
一流の人というのは、「引き出しをたくさんもっている」「自分軸を
しっかりと持っている」「状況を楽しむ」といった特徴があるようです。
これらを持ち合わせた上で講演に臨めば、どんな場所で、どんな
聴衆で、どんな質問をされようとも内容がブレることなく、適切な
内容を話すことができるのですね。

エリートたちのこうしたエピソードをはさみこみながら、
起こった状況をどう見るか、捉えるか、そして行動するか、という
ことをわかりやすく解説しています。

ひとつひとつは目新しいことではないかもしれません。
でもこの中に書かれていること全てができるとしたら、それは
間違いなくエリートであり、これからの時代を牽引していける
だけの力を持った人物です。

これからエリート目指すのは無理だなあという自分のような
人間にとっても、不思議な力をくれる本です。
目の前のほんのわずかなスペースを見つめていた自分に、
鳥のような俯瞰的に見える視線と、状況をワクワクしたものに
捉えるための考え方を与えてくれるのです。
内側から外側へ自分を向けていく、そんな行動を起こすきっかけを
くれる、そんな本だともいえるかもしれません。

すごい人がすごいと言われるには理由があります。
そこにはやはり学ぶところがある。
激動の時代を生き抜くためのヒントが詰まった良書です。