ぬこのイラストブックれびゅう

雑読猫、ぬこによるイラストブックレビュー。本との出合いにお役に立てれば幸いです。

まちがいなくおもしろい!最強の爆笑エッセイ

私のことはほっといてください』の

イラストブックレビューです。

私のことはほっといてください (PHP文芸文庫)

私のことはほっといてください (PHP文芸文庫)

 

 

髪ゴムが起こした奇跡と呪いとは?世界で最も遠い15歩とは?
鍋のふたがなくなった理由は?
半径5メートルで起こる出来事を無駄に膨らませる抱腹絶倒の
エッセイ。

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自分の部屋から風呂場までが15歩。
この15歩がとてつもなく遠い。辿り着くまでに3時間かかった。
何を言ってるのだこの人は?と読み進めてみると、
なぜか風呂に入ろうかなというタイミングで突然絨毯カフェ
(それも一体何なんだと思うけど)の事を思い出し、
床に寝転がって(すでにダメでしょ)スマホで絨毯カフェについて
検索をはじめる。ここですでに○分のロス。

そこからキミコ(著者)の妄想が始まる。何かが攻め入ってくる。
そしてキミコが風呂に入ろうとするのを邪魔するのだ。
いやいや、邪魔しているのはキミコ、あなた自身ですよ。
さあ、身体を起こして15歩先の風呂場へと向かうのです。
と、思わず声をかけてしまいたくなるほどの妄想ぶりです。

これは、あれだ。小学生とか、幼児がよくあるパターンかな。
お風呂入んなさいよーと声をかけると、今宇宙人と戦っていて
忙しいからあとでーとか返される、そういうノリですね。
そうやってやらねばならぬ面倒な事を後回しにするという。

話としては、風呂場へ向かうまでの15歩がどうだったかと
ただそれだけの事なのに、ものすごい膨らみようです。
そしてまた、どこからそういう発想が出てくるんだ!と
声を荒げてしまいたくなるような、とてもマネできない
オリジナルな妄想、比喩の表現、笑いのセンスの良さ。
そこに上手い文章が加わったら最強ですよ。

ものすごい理路整然と、自分のめっちゃおもしろい妄想を
伝えられる幼児や小学生なのです。いや、逆か。
北大路公子という人は子供心と高度な文章力を併せ持った、
最強のエッセイストなのです。

この一冊のうちに何度爆笑したことか。
ちょっとこれは外で読むのは人目が気になって無理だわ、と
思うほど、エッセイを読んで大声で笑ってしまいました。
毎度楽しませてくれる事間違いなし!の爆笑エッセイ。
旅のお供に、日々のストレス発散にオススメですよ!