ぬこのイラストブックれびゅう

雑読猫、ぬこによるイラストブックレビュー。本との出合いにお役に立てれば幸いです。

自然は私たちに「感じる」事を教えてくれる


センス・オブ・ワンダー
』の

イラストブックレビューです。

 

センス・オブ・ワンダー

センス・オブ・ワンダー

 

  化学薬品による環境汚染に対していち早く
警鐘を鳴らした『沈黙の春』の著者である
レイチェル・カーソン
その彼女の遺作として、彼女の友人たちによって
出版されたのが本書です。

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レイチェルが毎年夏を過ごしたメーン州の海岸と森。
ここで彼女は姪の息子である幼いロジャーと森を
探検し、星空を眺め、鳥の声や風の音に耳をすませます。

レイチェルの描く自然の姿はとてもみずみずしく、
自身の発見や気づきによる喜びが伝わってきます。
そして、全ての子供たちに対して、自然の中に
身を置き、そこから感じられるものを見つけてほしい、
と言います。

驚き、喜び、ワクワク、恐怖…。
自然の中で得られる様々な感情は、子どもにとって
考えるための種となります。
「これは何?」「わあきれい!」「大きな音が怖い」
様々な自然の姿や変わり続ける状況を「感じる」ことで
知識を得たり、さらなる探究心を生むことになるのです。

森の木々、下草、川の流れ、海の波、風の音、太陽の輝き。
これらを肌に感じることで、自分も自然の一部なのだ、
ということが理解でき、自然に抱擁されているような
感覚を覚え、 私たちは大きな安らぎを得ることが
できるのです。

自分が自然に触れたのはいつが最後だったかな?
振り返って考えてみたら、2週間はたっていなかったので
意外と最近でした。ですが、自然の中にいた、というだけで
風や水の匂いを感じたり、花や葉がざわめく、風に散る、
といったように、じっくりと感じる、ということはなかった
気がします。

近所を散歩するにも木はありますし、花も咲いています。
風も吹くし雨も降ります。
身の回りには生命の輝きが溢れている、そう考えると
見える景色がガラッと違って見えてくるようです。

どこにいても、生命を感じる力、自然の美しさや力強さに
対し、驚きと畏怖の念を持つ感性を持つこと。
それは自分自身が流されることなく、しっかりとその場に
立つ、ということに繋がっていくのかもしれません。