心理学的視点に基づいて広告を分析し、ビジュアルに秘められた、
人の決断や行動、考え方に影響を与える33の手法について、
豊富な実例図版を用いて解説。広告業界関係者はもちろん、
一般消費者にもわかりやすい言葉で綴ている。
新聞を見るときは真っ先に広告欄。
小学生の頃からそんな習慣があったような気がします。
何しろ大きくてインパクトのあるフォントに、大胆な構図の写真。
子供ながらにワクワクしながら見ていた記憶があります。
何の偶然か、大人になって少々広告に関わる仕事をしたことで
いっそう広告にについて興味を強く持つようになりました。
見る側から伝える立場へ変わった時に、いかにして購買者層へ
訴えるか、特に強く伝えるべき部分はどこなのか、デザインに
集中しすぎて伝わらないという事態になっていないか…など
考える部分がたくさんあり、難しくも面白い仕事だなあと
感じた事を覚えています。
さて、こちらの本は仕事を辞めた後に購入したもの。
広告、デザイン系となると面白そうだなと勝手にアタマが解釈したのか
気がついたらアマゾンでポチっていたものです。
広告が示す表現による、消費者の心理的効果を33のパターンを
用いて解説しています。
これは制作側はもちろんのこと、消費者としても楽しめるのでは
ないでしょうか。
ネット広告に出てたダイエットサプリ買っちゃった。
雑誌に出ていた高級美容液買いたくなった。
テレビのCM見てたせいか、あのお菓子につい目が行く。
これらは、制作側が消費者に対して説得力を強めるためのテクニックを
緻密に計算し、そして実行した結果、成果が出た、ということになります。
ダイエットなら結果を『煽られている』と感じることはありませんか?
あとビフォーアフターも。これらもテクニックです。
デザインとテキストのサンプル例を用いて分かりやすく解説しています。
消費側からすれば、『あ、これはあの効果を使っているのだな』と
ワンクッション置くことで、無駄な買い物をしてしまうことへの抑止効果
となるかもしれません。
個人的には、自分の書評用に描くイラストや、文章までも使えるなあと
思っています。表現と効果、決して広告だけにとどまらないと思うのです。
もし、私のイラストや書評が何だか意識に残って気になる…と思う方が
いるとしたら、それはこの本のテクニックによるものかもしれません。
- 作者: マルク・アンドルース;マテイス・ファン・レイヴェン;リック・ファン・バーレン
- 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
- 発売日: 2016/10/01
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