ぬこのイラストブックれびゅう

ぬこのイラストブックれびゅう

雑読猫、ぬこによるイラストブックレビュー。本との出合いにお役に立てれば幸いです。

本当に実用的な“使える”レシピ本

時間のない時ほど役立つアイディア料理と
材料の上手なくりまわしのポイントを紹介。

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ただいま〜と帰ってきてから次々と手際良く、しかも彩りよく
バランスの良い食事をサッと作って出せたら…

台所に立つ人ならば良く考える事ですよね。
ただ実際は、おお!もうご飯作る時間じゃないか!
とりあえずボリュームを出して、家族喜ぶ肉多めで、と。
我が家の場合、その場しのぎで作るご飯は、どうも野菜や豆製品、
海藻類が不足してしまいます。

それと、適量がわからない。我が家は、夫が異様に肉を食べるので
彼が満足する量の肉を用意するとなると、5人家族で1回の食事につき
800〜1000グラムくらいになることも。

ちなみに子どもは中学生、小学生、年少女子なのでプラス自分で合計
500グラムもあれば充分。残り300〜500グラム食べる夫に誰か食べすぎだ!って
言ってやってください。

本書には、家族構成による食材の必要摂取量の目安もあり、これがわかりやすい。
サンプル例を見ると、肉・魚は4人家族(夫婦、中学男子、小学女子)で、1日に
550グラム。1日に、ですから。やっぱうちはもう少し減らしたほうがいい。

ほか、野菜が圧倒的に足りていなかった様子。これは軽くショック。
気をつけてとっていたつもりだったのですが。というか、推奨される量の野菜を
毎食刻むのか、と思うだけでウンザリします。

しかし、ここが自分のウイークポイント。あらかじめ野菜をゆでておく、つけておく、
そして次の手間への貯金として切って 冷凍しておく、など。
そうした一仕事が、野菜メニューを増やすことにつながっていくのですね。

その手間貯金、毎回しているわけではないのだけど、やってみると確かに
気持ちに余裕が生まれます。素材をもう一つ足してみようとか、もう一品作れるなとか。
子どもにつまみ食いさせる心のゆとりも出てくる。
最近スタンダードとなっている『作りおき』も、ここを目指しているわけですものね。

初版は1990年。20年以上販売され続けている料理書はなかなかありません。
ページを開けば、レイアウトや写真は昭和っぽいテイストが漂っているのですが
(平成3年ですけどね)中身はどうして、最前線のレギュラー選手ですよ。

肉や魚の作りおきおかず、 野菜おかずのバリエーション、たれ・ソース
など、長く使えて役に立つ情報が盛りだくさん。

家族の健康に対する考え方、料理する自分に役立つ一手間、実際の作りおき料理まで
本書作り手が読者のために役に立ちたいという気持ちがひしひしと伝わってくるのです。

長い付き合いになりそうなので、そろそろ紙のカバーからビニールカバーに
掛け替えようかな。

 

 

魔法使いの台所―まとめづくりと手早い料理で夕食用意が30分

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