ぬこのイラストブックれびゅう

ぬこのイラストブックれびゅう

雑読猫、ぬこによるイラストブックレビュー。本との出合いにお役に立てれば幸いです。

そこにある未来を自分で選び出すのだ

『決めた未来しか実現しない』の

イラストブックレビューです。

 

 

決めた未来しか実現しない

決めた未来しか実現しない

 

 未来の可能性はすでに存在している。
だから願望が叶う未来の点を決めること、そして
最高の未来を選ぶこと。願望達成のメカニズムと
その手法をわかりやすく解決。

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願望達成の方法についての情報は世の中に溢れています。
強く願う、神様にお願いする、具体的に目標を設定して
達成を重ねていく…。
ベストセラー作家である著者が、あらゆる方法を実践し、達成率が
高かった方法を紹介します。

大きな流れとしては
①願望を明確にする
②未来からのシナリオで生きる
③ランデブーポイントを設定する
④ワクワクを追いかけて次元上昇を起こす
この4段階を経ていくことです。

なるほど、思ったのは一見単なる偶然のようでいて、
実は人生を変えるような意味を持つ出来事を指す、
シンクロニシティ」という考え方。

一生懸命に目標設定するよりも何十倍もの偶然の出来事が
人生を動かしているという事実。
このシンクロニシティを意図的に引き寄せ、うまく活かす
ことで願望を実現していく、と著者は言います。

それから耳慣れない言葉、「ランデブーポイント」。
これは願望達成のために様々な出会いや出来事が集まってくる
運命の待ち合わせポイントを指します。
これを設定したら、あとは何もしない。画期的です。

達成するために何が必要か、どういった人の手を借りるのか、
どのような形で達成するのか、いくつかのパターンを
考えます。
そしてランデブーポイントを設定したら、あとは運命におまかせします。
何が起こるか、誰がやってくるのかはお楽しみ。
自分のワクワクする方向へとにかく向かっていくのです。

これは細かく目標を設定していく方法と異なる点です。
細かく目標を設定するとやるべきことが明確になるメリットはありますが、
それ以外で身の回りに起こった出来事を受け付けない可能性が出て来ます。
結果としてその出来事が成功につながっていく可能性が
あったとしても、です。

そして次元上昇とは人生が大きく変わるタイミングのこと。
結婚や就職、出産など。こうした出来事は、予想もつかない
展開を自分にもたらします。と同時にそれ以前の自分とは
全く違う世界へと進んで行くのです。

意図的にこの状況を作り出すにはどうしたら良いのか。
ワクワクの方向へ進んで行くことです。そこへひたすら
進んでいたら、後々に一緒に仕事をすることになる相手との
出会いがあったりするかもしれません。

そのワクワクを感じるためには日頃から自分の感性を
磨くこと。自分の思考は置いといて、ピンときたその
感覚を大事にすること。
毎日の生活の中では、どうしても思考が先立ち、感覚は
後回しになりがちです。ですが自分が望む方向に進むには
どうやらそれでは行けないようです。

自分のあるべき姿を明確にし、達成時期を設定したら
ワクワクを意識しながら過ごしてみる。
そうすると数ある未来から、自分の望む未来を掴み取る
ことができるのです。
人との繋がりを意識しながら自分の感覚を研ぎ澄ます。
そうしてやってくる未来はさらにワクワクしたものに
なるに違いありません。

たぬきとの算術対決はレベル高し!!

『ちんぷんかん』の

イラストブックレビューです。

 

ちんぷんかん (新潮文庫)

ちんぷんかん (新潮文庫)

 

 
病弱な若だんなとあやかしたちが江戸で活躍する
しゃばけシリーズ第6弾。ついに若だんなが死んじゃった?
三途の川を渡るのか、元の世界に戻れるのかを描いた
「鬼と小鬼」、本の中に引き込まれてたぬきと対決する
「ちんぷんかんぷん」など、五つの物語を掲載。

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火事の煙を吸ってしまい、いよいよ三途の川まで
やってきてしまった若だんな。
河原で石を積む子どもたちの向こうには三途の川が。
そして袂には、この世界にいっしょに来てしまった
小さな小鬼、鳴家が。この鳴家だけでも元の世界に
帰してやらねば…と策を巡らす若だんな。

病弱な若だんなだけに、あら、いよいよ危なくなったのかしら?
と読者の方も納得なシチュエーションです。
賽の河原で石を積む子ども、積んでは壊していく大きな鬼たち。
ハッキリとは覚えてないけれど、むかーしおじいちゃんおばあちゃんに
聞いたようなお話が具体的なビジュアルとして頭に浮かんで
くるのは結構インパクトがあります。

若だんなが脱出する方法も、日本神話であるイザナギの物語を参考にして
鬼から逃げるのですが、お話の中でしかなかったような世界が、
若だんなという青年の存在でもって行動していくと、
しゃばけ自体がファンタジーなのに、そこをベースに
さらに別の世界のファンタジーが現れるような不思議な
感覚を覚えます。

怖いような、怖くもないような、そして静かに絶望感が漂っている。
死後の世界はそんな風になっているのかな、という印象を受けました。

そして、お坊さんとたぬきが対決するお話ちんぷんかんぷん。
若だんながあやかしの相談に訪れるのは、上野の僧侶、寛朝。
彼に仕える秋英は、弟子となって10年になるのですが、師匠のように
あやかしを退治したり、解決するような能力は、自分には
ないと思っています。

しかし、寛朝から依頼主の話を1人で聞いてやれ、と指令が出ます。
この依頼主というのが実はたぬきであった…。
というお話です。

たぬきの妖力により、本の中に閉じ込められてしまった秋英は
たぬきと算術対決をすることになります。
互いに問題を出し合い、回答を出し合います。
この問題がものすごくハイレベル。
自分が算数数学苦手なせいもありますが、それはもタイトル通り
まさにちんぷんかんぷん。

つるかめ算、距離と時間の問題、船の運賃、油わけ算…
寺子屋でこれくらいはみんなできるのか?と思うと
江戸時代の教育はハイレベルでびっくりします。

最初は順調に対決していましたが、秋英は計算ミスをしてしまいます。
追い詰められた秋英は答えはわかるけれども、説明を求められたら
答えられない、という問題を出します。

結果、秋英はたぬきに勝利し、無事に元の世界に戻ってきます。
あやかし対決に勝利した秋英は、自分にも能力があるということ
に気付かされます。そして、そんな自分をあたたかく見ていて
くれている寛朝や若だんなのことも。

これで、少しは役に立つことができる、そう感じてうれしい
気持ちになる秋英は、根がまっすぐでとても真面目な青年だなと
思います。

口が悪いけれども秋英の才能を早くから見抜き、暖かく見守って
来た寛朝。寛朝は秋英に、自分を、自分の能力を認めなさい、と
諭します。この言葉がスッと胸に落ちた秋英は、じきに寛朝の
右腕となって活躍していくに違いありません。
登場人物たちの優しい気持ちが溢れている、読後感の良い物語です。

史上最高にお手軽な健康法

『1日1分であらゆる疲れがとれる耳ひっぱり』の

イラストブックレビューです。

 

1日1分であらゆる疲れがとれる 耳ひっぱり

1日1分であらゆる疲れがとれる 耳ひっぱり

 

パソコン、スマホによる目や肩の疲れ、背中や腰の痛み、
対人関係のモヤモヤ、仕事や日常生活のストレス。
あらゆる疲れに効く、1日1分の健康法。

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耳を引っ張れば疲れが取れる。
一言で言ってしまえばそれだけのことです。
でも、耳をひっぱるだけで、なぜ疲れが取れるのでしょうか?

まずは身体が疲れる仕組みを解説します。
運動をした身体の疲れは、一晩眠れば
翌朝には疲れが取れます。
しかし、ストレスや人間関係による疲れは、
一晩眠っても疲れが取れません。

こうした疲れは頭の奥で起こっているのだとか!
仕事や生活習慣で目鼻耳口が緊張し、頭の芯がこわばることで
身体全体のバランスが崩れるのです。おそろしい…。
頭の真ん中あたりには蝶形骨という骨があり、この骨に
脳が載っています。この骨が歪んだりこわばったりすると
そこを通る神経や血液を圧迫し、目の奥がしびれたり
じーんとしたり、といった症状が起こります。
さらに脳への情報や栄養の通りも悪くなり、脳がうまく
働かなくなります。

頭の中心は蝶形骨。では身体の中心はどこかといえば
横隔膜です。ここがうまく動かないと背骨が固くなり、
背中が痛くなったり、眠っても疲れが取れない、といったことが
起こります。また横隔膜が緊張すると胃も苦しくなります。
下半身への血液の流れも悪くなり、冷えにつながります。
わああ 不調のデパートですね。

これらを改善するための方法は、耳をひっぱるだけ。
それだけで、蝶形骨のバランスを整え、横隔膜をリラックスさせて
身体を良い状況に立て直す事ができ、疲れにくい身体を
手に入れる事ができるのです。
さらに応用編として、耳ひっぱりに簡単な動きをプラスする事で
気になる部位の不調を改善する方法も紹介しています。

当たり前なのですが、身体はあらゆる部分がつながって、
はじめて動くモノなのだなあと改めて感じました。
調子の悪い箇所は、必ずしもその部分だけを手当てしても
根本的な部分を治してあげないと良くならない事。
改善されないままでいると、繋がっている箇所にさらに不調が
出てきてしまうのです。
自分の身体の中は見えないけれども、いろんな骨や器官ががんばって
働いているんだな、大切にしてあげないといけないなあと
思ってしまいました。

日々の生活の中では疲れない生活、ストレスを全く受けない生活は
ほぼ不可能な状況です。それならば、毎日手軽にできる健康法で
自分の身体を上手にゆるめてあげるといいと思います。
電車の中ではちょっと迷惑かもしれませんが、家の中、トイレで、
デスクで仕事の合間に、といろんな場所で思いついたら手軽に
できる健康法です。
毎日の習慣に取り入れたいですね。

場所の数だけ宿るものがある

『スピ☆散歩ぶらりパワスポ霊感旅』の

イラストブックレビューです。

 

スピ☆散歩ぶらりパワスポ霊感旅 2 (HONKOWAコミックス)

スピ☆散歩ぶらりパワスポ霊感旅 2 (HONKOWAコミックス)

 

 不思議なモノが見えちゃう漫画家がパワースポットに
行くと何が見えるのか?
神社仏閣の新たな魅力を発見できるコミックエッセイ
第2弾。

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今回は上野の寛永寺をはじめ、箱根神社奈良の大仏など
有名な観光スポットに訪れます。

上野公園全体が、旧寛永寺の敷地だったとか。
敷地内には清水観音堂や花園稲荷神社、弁天堂、上野東照宮など
様々な建物があります。それぞれを訪れてみると、白いお坊さんがいたり
狐がいたりと、その場所ごとに異なるものが現れます。
そして各人、動物、モノがお告げや発言?をするのです。
神々しいものからのお告げに身が引き締まる思いと、昔から続く
神々を敬う人々の景色から、自分もその連綿と続いてきたメンバーの
一員であるということが心にストンと落ちる、不思議なお話でした。

もうひとつ印象的だったのは奈良の大仏と、古都・藤原京である
大和三山。神の象徴である大仏は、上を見よ、とメッセージを
送ってきます。願いが天に届くのを見極めよ、という意味のようです。
災難の続いた奈良時代。人々の多くの祈りを必要とし、その祈りを受け
天に届けるために大仏は存在しています。著者も大仏が発するその
不思議な空気に心が静かになり、心地良い感覚を覚えたようです。
人々の願いを聴き続けてなお、安らぎを与えてくれる大仏の存在に
神秘さを感じます。

そして、大和三山耳成山畝傍山、天香具山の三山から成り、
この中心に持統天皇藤原京を遷都しました。
それぞれの山には、シャーマンのような、野生的な?格好の
者たちが現れます。この時代の人々は、自然を通じて、神の存在と
繋がっていたようです。都や人々の繁栄よりも、自然と共に
心地よく暮らしていくことを選んでいた、そんな時代であったようで
おもしろいな、と思います。

宇宙的なエネルギーあり、場所を守るお坊さんあり、神として
祀られている動物あり、人柱として神に捧げられた霊あり…
一般的には目に見えない、いろんな時代を生きた、いろんな
ものがそれぞれの場所に存在しています。
ひとつひとつが意味があるものなのだなと感じます。
そしてこれだけいろいろあると、時代や場所など、あれこれ
区別して思い込むことがアホらしいなあと思いました。
霊も宇宙人もみんな同じ場所に存在してるんだ!
そんなことを感じたコミックエッセイでした。

本と本がナニして子どもが生まれ…えっ!?

『本にだって雄と雌があります 』の

イラストブックレビューです。

 

本にだって雄と雌があります (新潮文庫)

本にだって雄と雌があります (新潮文庫)

 

 本には雄と雌があって、ナニすると子どもが生まれ、
本は増えていくのだ。生まれた本はバサバサと羽ばたき、
飛んで行こうとするから、捕まえて然るべき処置を
施さねばならない、と祖父の興次郎は教えてくれた。

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父子四代に渡る、本と人生を巡る壮大なファンタジー。
序盤は興次郎の語りや、全体の語り手となる孫、博の
語りが 錯綜したり、あまりにも軽妙すぎる興次郎の
口調に、しばし頭が混乱状態に。

祖父興次郎、祖母ミキ、そして興次郎の友人?知り合い?
である釈苦利。これらの登場人物の若き日の状況から、
次第に時は流れて興次郎が戦争へ行った時の話へと
物語は展開していく。

どの登場人物も非常に個性が強く、何かするにせよ
吉本新喜劇ばりのセリフのやりとりと行動が繰り広げられるのです。
ジェットコースターに乗っているかのようなそのやりとりは
興次郎の大阪弁と良くマッチしていて、クスリと笑わせて
くれたり、時にはオイ!と突っ込みたくなります。

興次郎が戦争に行った時には、命を落としそうになっている状況で
彼は不思議な光景を目にします。真っ暗なはずのボルネオのジャングルの中で
光るキノコがビッシリと生えており、道のように先の方まで続いて
いるのです。上を見れば、そのキノコ道に沿って本たちがバサバサと
飛んでいく。

本を追ってキノコ道を進んで行った興次郎が目にした光景、体験は
解説してしまうと楽しみが半減してしまうので、
読んでいただいた方がいいと思います。
本が好きな方であればすごい!そうか、本にまつわる神様や
管理人みたいなことが存在するのか!と納得してしまう世界観が
そこにはあります。て、少しネタバレしていますけれども。

人生と本。その深い絆と、それらが織りなす新たな世界。
全く見たことも聞いたこともない世界でありながら、何故かどこか
懐かしく、そしてそこへ自分も行きたいと思ってしまう、
不思議な不思議な物語です。

 

商人の嫁として、新たなステージが始まる

『あきない世傳金と銀 3 (奔流篇) 』の

イラストブックレビューです。

 

あきない世傳 金と銀〈3〉奔流篇 (時代小説文庫)

あきない世傳 金と銀〈3〉奔流篇 (時代小説文庫)

 

 女衆として、大阪の呉服屋で働くこととなった少女が
自らの聡明さと誠実さを武器に、商いの道で活躍していくあきない
世傳シリーズ第三弾。

 

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三代目店主の後添えとなった少女、幸。しかし、夫は
不慮の事故で亡くなり、店の次男であり、四代目店主となった
惣次と結婚し、改めて店主の妻としての立場を得ることに。

三代目によって傾きかけた五鈴屋を、従業員の意識改革から
始め、運営の仕方までを大々的に変更し、見事に立て直した惣次。
しかし、冷徹とも言えるそのやり方には、反発も起こります。

その部分をうまくフォローすることと、そして何より、幸の
商売に対する発想の豊かさ、知恵を惣次は欲しがっているのです。
さらに面倒な事に、惣次はその幸のアイデアは全て自分の成果にし、
幸が表に出ることも、余計な口出しをすることも一切否定するという、
男としてのプライドがエベレスト並みに高いという困った
夫なのです。

もとは女衆という立場なので、自分の分はわきまえて上手に
陰で支える幸ですが、惣次のその冷酷無比な商売のやり方に
たまらず口を出してしまいます。

仕事はできるが情がない、幸の商才を認めるが自分より目立つ形で
彼女が皆に評価されるのは我慢ならない。そして幸の美しさ、性根の
まっすぐさを誰よりも理解し、愛しく思っている。
様々な思いが巡る、不器用な惣次の心の中が手に取るように
伝わってきます。

そんな惣次の気持ちを、理解できたり、できなかったりする幸。
幸は、幸なりに旦那さんである惣次を大切に思っているし、
店の発展に協力したい、とひたむきに頑張っている姿が心を打ちます。

幸の商才が徐々に成果を発揮していく今回の物語。
現場の力は、もちろん惣次にかなわないのですが、商売に対する
発想力、お客や取引先に対する誠意の分、惣次よりも上回るところが
あるようです。

ようやく女性として大切にされるかと思いきや、夫のプライドと
お店の運営に振り回される幸。
女性として商いの道を全うすると決意した彼女は、今後どうやって
問題を乗り越えていくのか。続きが楽しみです。

ネット動画投稿で生きる夢と現実

『動画投稿で生きる! フリーダムな仕事術 __ (アンダーバー) 自伝 』の

イラストブックレビューです。

 

動画投稿で生きる!  フリーダムな仕事術 __(アンダーバー)自伝

動画投稿で生きる! フリーダムな仕事術 __(アンダーバー)自伝

 

 ニコニコ動画Youtubeで高い再生回数を誇るアンダーバーさん。
その人物像を自伝で、さらに動画作成やPVアップのための戦略、
これから動画の世界に踏み込もうとする人たちへのメッセージなどが
綴られています。

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動画の世界で活躍する人たちについては、私の個人的な
思い込みですが、素人以上プロ未満の人が自己満足で
何かしている、というイメージを持っていました。

アンダーバーさんは、ボーカロイドの曲を自由な歌声で
替え歌にする『フリーダム』、まじめに歌う『フツーダム』、
ほかゲーム実況など、多方面にわたって活動しています。
また、動画の世界だけではなく、ソロライブも行っており、
こちらは完全オリジナル曲&コンセプトで、大成功を
おさめています。どうも素人の枠は超えているようです。

特徴的なのはその声。
フリーダムで有名となったアンダーバーさんですが、その
声色とふざけた歌詞、そして自らのトレードマークを入れ込んだ
MVには思わず吹いてしまいます。
ボーカロイド曲にまったく興味の無かった私ですが、このふざけた
おもしろさ加減に目が釘付けになってしまいました。
これもアンダーバーさんの戦略にはまった、というところでしょうか。

ライブでは一転して色気のある歌声と、芯がしっかり入った
ダンスを交えたミュージカル調の構成。初心者が見ても2時間が
あっという間で、まさにエンターテイナーの名にふさわしい。
これは演劇出身ということで、体の動きの魅せ方をしっかり
理解しているからなんだな、ということがわかりました。

また、Youtubeニコニコ動画の比較や、視聴者の傾向など
彼なりの分析をしていて、動画再生における具体的な
収入額なども示しています。

ネット動画の浸透により、アーティストへの道のりは、以前よりも
格段に開けていると言えます。しかしながら、目標をしっかりと
持ち、そこに向かって走り続けることが大切、と彼は言います。

自分が楽しいことももちろんですが、何よりも客観的に
自分の能力やその使い方を分析し、『人を笑顔にさせる』
という根本的な目標をぶれずに持ち続け、活動していく、
そんなアンダーバーさんの人となりが観客に伝わって
人気が出ているのかな、と思います。

動画投稿で生きていきたい人、アーティストとして活動したい人。
いろんな人に響いてくる内容だと思います。