ぬこのイラストブックれびゅう

ぬこのイラストブックれびゅう

雑読猫、ぬこによるイラストブックレビュー。本との出合いにお役に立てれば幸いです。

自分の限界と可能性を教えてくれた本

幸せな小金持ちへの8つのステップ』の

イラストブックレビューです。

幸せな小金持ちへの8つのステップ (サンマーク文庫)

幸せな小金持ちへの8つのステップ (サンマーク文庫)

 

 自分の好きなことを仕事にし、豊かになる生き方とは。
幸せな小金持ちになるための精神的、技術的アドバイス

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若いカップルが、セミリタイアした元コンサルタント
金持ちになるためのアドバイスを乞う、という構成。

お金に縁がない理由からはじまり、幸せな小金持ちという
生き方やメカニズム、具体的なステップを解説している。

このを手にしたのは、会社を辞めようか悩み始めた頃。
仕事の内容が自分に合わない事は今まで何度もあったのに
今回はどうも努力する気が起きない。

それでも自分に鞭打って残業続きの毎日を過ごしていたら
家族の顔もろくに見れず、家庭内でも罪悪感の日々。

人事異動を待つのか?異動せずとも、部内の別の仕事をしたいと
主張するのか。どれも気がすすまない。

そこではじめて会社をやめる、という発想が生まれてきた。
20年以上も勤めた会社に愛着もある、給料も満足な額をもらっている。
子どもにはこれからお金が必要になる…。

会社やめないための理由はいくつもあるし、正直やめたとしても、
その先の生き方が全く想像つかなかった。
そこでやめる前に考えてみよう、検討してみようと思った時に
本書に出会った。

衝撃を受けたのはこちらの記述。

自分が嫌いな事をやって人生を生きるモデルを見せるのは、子供の
将来に呪いをかけるようなものだと金持ちは考えます。

確かに、イヤイヤ仕事やって、家で眉間にしわ寄せていては
子供に『仕事ってつらい。仕事って我慢しなきゃいけない。』という
思想を植えつけていることになります。

ここは購入当時に気になった箇所。子供のため、とはいいながら
ツライ、キツイを連発していては、子供に仕事というのは
親を苦しめる、いやなものであると思われても仕方がない。
全く子供のためになっていないということです。

今回読み直しして新たに気になったのはこの部分。

また、幸せな小金持ちは、「自分にとって人生とは、自分の才能を
開花させ、その結果をまわりの人と分かち合うことだ」と考えています。

やりたいこと=自分の才能をいかしたことを活用し、得た結果を
周囲の人と分かち合う。自分が得意で才能を発揮する事をすることで
自分が幸せを感じる。その活動で充分な収入を得る事ができ、周囲の人に
与えることができれば、周囲の人も、さらに自分も幸せ。まさにWinWin。

この考えを常に念頭に置いておけば、そうそう変な仕事にはつかないと
思います。というか、会社に属していては自分の才能を発揮する機会は
そうそう訪れないのではないでしょうか。
もちろん、会社という枠組みの中で、自分の才能を遺憾なく発揮している
人もいるとは思うのですが、自分の場合はこの時点で完全に違う、という
ことがわかったのです。

会社で働くことの限界と、これからの自分の可能性を提示してくれた、
自分にとっては指標となる一冊となりました。
これまでは働く事の意味と幸せの関係を参考にしてきましたが、これからは
これをどのように収入につなげていくか、その部分を参考に次のステップに
向かう予定です。

定期的に読み返し、自分の人生を振り返りながら確認する。
そんな風に長くつきあえるビジネス書です。

行動力に感服!!の主婦単独世界旅行

主婦を休んで旅に出た よくばり世界一周!』の

イラストブックレビューです。

主婦を休んで旅に出た よくばり世界一周! 上 (朝日コミックス)

主婦を休んで旅に出た よくばり世界一周! 上 (朝日コミックス)

 

 アラフォー主婦が一人で世界旅行へ!
低予算にコロコロバッグでどこまでも。
インド、ヨーロッパ、中東への旅を綴る紀行コミック。

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アラフォー漫画家、ってコレ主婦じゃないよね…。
夫と子供がいれば主婦ってことなのかな?と軽くツッコミを
入れといて。

いや、この著者の行動力は、漫画家だからこそ、と思うのです。
世界旅行に行きたいいなあ、なんて思ってたらあっという間に
アラフォーで。いつ行くんだ今でしょ!
と、決めて直ちに実行に移るその行動力の凄さよ。
旦那さんとお子様が理解あるところも素晴らしい。

準備段階から参考になる情報がたくさん出てきます。
世界各国を周るのに期間一年間で、決められたエリアの国であれば
何度でも行ける航空券や、旅に持って行くものなど。
事細かに、スッキリした絵で紹介してくれてわかりやすい。
でも、ガイドブックが荷物のほぼ半分てどうかなとは思うが。

そして旅はインドからスタートし、北欧、東欧、中東の計20カ国を
訪れます。
インドの街の混沌具合、人のうっとうしさ。
北欧の素晴らしく清潔な公共トイレ、他人に対する不寛容さ。
東欧の美しく立派な建物物。

衝撃的なのは中東。ヨルダン、イスラエルなど、セクハラの嵐!!
著者の取材魂や好奇心が、現地の珍しいものなどに目を向けさせるのは
わかるのですが、身の危険を感じるような出来事があったり。
ご本人も警戒心が全くないわけではないのですが。
外国人の女性というのは犯罪に巻き込まれやすいのね、というのが
わかります。無事で良かったねホントに。

旅の醍醐味は人とのふれあい。
外国で出会う日本人に縁を感じたり、インドで出会ったフランス人と
連絡を取り合い、お宅へお邪魔したりしてしまうコミュニケーション能力の高さは
すごいですね。

ひとり旅というのは、こういった人に対する判断力、旅のスケジュールの
調整力などなど、あらゆる能力が求められるのですね。
そして最も大切なのが『折れない心』。

各国で起こるトラブルにより、恐怖や苦痛、悲しい思いなど、様々な
思いをするけれども、それでも次の国へと向かっていく。
その思いを糧にして、また人や国を信じて動き出す力は著者ならではの
逞しさであり強さだと思います。

今回読んだのは前編。後編はアフリカや南米などだそう。
世界旅行が終わった著者の人生観はどう変わったのか。楽しみです。

神社の力を借りて本当の自分を見つけよう

成功している人は、なぜ神社に行くのか?』の

イラストブックレビューです。

成功している人は、なぜ神社に行くのか?

成功している人は、なぜ神社に行くのか?

 

 神社の力、神様の存在、お参りの効果などを科学的に解説。

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ブログをはじめて、5ヶ月が経過。
少しずつではありますが読者もついて、記事も毎日アップできるように
なり、これから目指す道へのベースがようやく出来てきたように
感じています。

そこで、進んで行く方向が見えてきたら、そして歩き始めることが
できたらやろうと思っていたことがあります。
それは神社への月参り。毎月、神社へお参りするのです。

以前読んだ本の影響でしょうか。ハッキリと覚えてはいないのですが、
そうしよう~とぼんやり考えていたら、新聞広告で見つけたこの本。
『成功している人はなぜ神社に行くのか?』というタイトルに
グッと惹きつけられました。うわ!キタコレ!

自己啓発本とスピリチュアル本を両方読んでいく中で、能動的な
部分と受動的な部分が自分の中で整理しきれていないなあと常々
思っておりました。

自分でコミットして行動を起こす、または行動するための手法→自己啓発本
自分でコミットするんだけど行動に特化しない、意識を強めると望む結果が
向こうからやってくる→スピリチュアル本。

こんな風にざっくり分類していたように思います。
スピリチュアルについては、意識、という点で際限がないというか
ご先祖様に思いを馳せたり、宇宙とつながる感覚であったりと、わかるような
わからないような、でもそりゃ違うよ!ってほどハッキリと否定できないという。

この本は、そのあたりがうまいこと合体しています。
現実とスピリチュアルが一体化。おもしろいですね。
まず神様の存在について述べていますが、『祈る人々の意識の集合体』なんだそう。
へええ!!これはビックリです。その人々は、昔の人々も含まれるのです。
そして、神様が境内を通る時には風が吹くそうですよ!
これは感度が高い人でないと感じるのは難しいのかな?

参拝の手順としてはまず手水で手と口を清めます。
これは、手と口からあらゆる物、念などがはいってくるため、それを
落としきれいにします。
これにより、本当に自分が望むことが明確になる。
祈りとは意を宣る、という言葉から来ており、自分の望むことを口に出す、と
いうこと。

雑念をなるべく祓い去り、シンプルな自分になった状態で、本当に
望むことを告げる。これで神様はわかったよ!と万事全部やってくれるわけでは
なくて、願いを達成するのに良いご縁を運んでくれる、とこういうことの
ようです。

一連の儀式化した行動が、無意識レベルに願いにコミットするぞ~という
準備を整えているのだと思います。

確かに 神社に行くだけでも気持ちがリセットされる感覚になります。
これは1年の始まりに行く初詣や、お宮参り、七五三などの行事で訪れるから
なのかもしれません。

神社に赴き、神様に手をあわせて祈る行為は、自分と向き合う行為に
つながるのです。日々色々な情報や対人関係に揉まれて混乱した頭と体を
スッキリさせて、目的を明確にしてまっすぐに進むためにも、特別な
時だけではなく、日常的に訪れるのもいいかもしれません。

壮大な物語の全ての始まりがここにある

魔性の子 十二国記』の

イラストブックレビューです。

 

魔性の子―十二国記 (新潮文庫 お 37-51 十二国記)

魔性の子―十二国記 (新潮文庫 お 37-51 十二国記)

 

 

教育実習のために母校に戻った広瀬。
周囲から浮いた様子の高里という生徒が気になる。
彼を虐めた者が不慮の事故に遭うため、高里は祟る、と恐れられていたのだ。
高里の周囲で何が起こっているのか。彼の正体は何なのか。

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壮大なファンタジー、十二国記の序章となる本作。
まずはカバーイラストが大変美しい。物語の世界観とぴったり。
線の細さが、登場人物の繊細さを引き立たせています。

周囲から明らかに浮いた様子の高里。
彼は子どもの頃に『神隠し』にあい、行方不明になっていたことがある。
その事が、彼の周囲で起こる不慮の事故と何か関係があるのか。

高市を取り巻く環境が厳しくて、彼自身もひどい目にあっており
最初は読み進めるのが辛い部分もあります。
ある事件から周囲との軋轢がひどくなり、広瀬が庇いきれなくなってくると
ますます事故もエスカレート。死者も多数出ます。

思わず息を呑むのは異世界の生き物が人間を襲うシーン。
臨場感に溢れていて、背筋が凍るようです。
実際にこんな生き物がいたら恐ろしすぎる!

それでも読み進める手が止まらないのは高里の存在がだんだんと
明らかになっていくから。こちら側の人間なのか、異世界の者なのか。
周囲の人間に事故を起こすのは故意なのか、偶然なのか。

この世界に生きることに違和感を感じる事は、誰にでも起こりうる。
自分がどこの世界の者であれ、あるべき世界で生きていくしかない。
それが、ある者にとっては絶望を伴った選択になるとしても。

この物語を序章として、今後どのような展開が訪れるのか。
非常に楽しみな物語です。

 

子育て界に大型爆弾投下!!

キッズファイヤー・ドットコム』の

イラストブックレビューです。

キッズファイヤー・ドットコム

キッズファイヤー・ドットコム

 

 少数精鋭、短期決戦をモットーとするホストクラブの店長、
白鳥神威。いつものように仕事を終え、歌舞伎町から帰ってくると
玄関の前にいたのは見知らぬ赤ちゃんだった。

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母親に心当たりはないが、育てることを決意した神威は
IT社長の三國孔明と共に、クラウドファンディング
赤ちゃんを育てることを思いつきます。

子育ての費用をクラウドファンディングで募る。
ものすごい発想ですね。
具体的には赤ちゃんの成長を動画で見ることができる権利、進学について決定する権利、
思春期に説教する権利など赤ちゃんの人生に介入する権利を買うことができるというものです。

他人に、しかも何人もの人に自分の人生を握られてしまうなんて。
しかも自分のプライベートを切り売りされてしまうなんて。
と、子を育てている親としては考えます。
ですが、子どもが欲しくても持つことができなかった人はどうでしょう。
孫が欲しいけれども、期待できない場合はどうでしょう。
身寄りがなく、1人で寂しく暮らす老人はどうでしょう。

養子を取ることもできないけれども、小さな人生に寄り添って
その未来を見てみたい。そんな需要はあるかもしれないなと思ってしまうのです。
それともうひとつ気になることあります。クラウドファンディングが成立し、
この赤ちゃんが多くの人に晒されながら成長すると、どんな人間になるのか。
どのような考えを持って行動するのか。
親や、親の愛情についてどう考えるのか。
倫理観はどうか。
その疑問は、第2部で解決してくれます。赤ちゃんが6歳に成長し、
活動する姿を見せてくれるのです。この構成は読者の期待に応えて
くれていてうれしいです。

子育ての出資を求む、という一見突拍子も無い企画を実行するのは
売春婦の母を持ち、親に愛された記憶を持たない神威。
彼は愛というものを信頼していませんが、現れた赤ちゃんに対しては
自分に対する試練だと理解し、解決しようと努力します。
素晴らしいのは、クラウドファンディングを思いついた時に、
お金儲けのために赤ちゃんを利用しようとしていないこと。
このシステムを利用することで、母でなくても、親戚でなくても、
若くても老人でも誰でもフラットに子育てに参加できる、と考えたのです。

「母親は苦労して子育てするもの」とか「子どもいない人は半人前」とか
いろんな先入観が溢れる世の中で、そんな思い込みに縛られずに
子どもという存在を近くに感じることができる。そうした仕組みを
提供したのかな、と思います。子どもを育てることに対しての「○○せねばならない」
という考えを取っ払い、子育てと直接関係のない層を取り込み
多かれ少なかれ自由に子育てに参加できる。

やり方は突飛。でも頭ごなしにダメだろ!と言えないのは
育児の先入観に対して不満を感じる層が多くいるからではないでしょうか。
これを企画した神威本人はきちんと育児していますし、収入も
あるのでファンディングに頼って生活しているわけではないのです。
とはいえ赤ちゃんのプライヴェートや人権侵害に当たるのでは?
という疑問も起こります。まさにこのクラウドファンディング
さまざまな議論を巻き起こす、子育て界における「大型爆弾」と言えるでしょう。

登場人物のキャラも立っていますし、ネットを利用した事業展開やSNSでの拡散など
内容も今という時代ならでは、というものでインパクトがあります。
ところどころホスト文化を学べる(?)部分も登場して、楽しく読み進める事ができます。
そして、読み終わった後で「子育てってなんだ?」「国が、自治体が、自分が子どもを
育てるってどういう事なの?」と考えさせてくれます。世代や立場によって読後感が
変わると思われますので、いろんな人にオススメして、感想をシェアすることをオススメ
します。

料理苦手さんが確実にランクアップ!

もう食材をダメにしない! お料理&キッチン整理術!』の

イラストブックレビューです。

 

 食材を余らせてダメにしてしまう、買い物に行けば何を
買ったらいいのやら思いつかず頭が真っ白…
そんなお料理が苦手な著者が、得意料理を増やし、無駄の
ない買い物をして、あるものでササっと料理ができるように
なるまでを綴ったコミックエッセイ。

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私もお料理は苦手です。結婚してから16年、母親になって13年に
なりますが、未だに得意ではない。多少マシにはなったかも
しれないけど。

どこが苦手かといえば、材料の組み合わせと、残った材料を
どう使うか。残った材料を使うために別の材料を買って、
またそれが余って…と永遠のループが!!

この頃は子供達が大きくなって食べられるものが増えたので、
食材が余ることは少なくなりましたが、以前はこれが精神的に
大きな負担でした。消費期限が切れた食材を捨てることに対する
罪悪感といったら…。子供に、もったいないから残しちゃダメ!
とか言えませんよねぇ。

著者は旦那さんと二人暮らし。人数が少ないからラク…というよりは
二人分だからこそ材料を使い切るタイミングを良く考えて、冷凍保存を
上手に利用するなどの方法が必要になるのですね。

私は、夫と二人の時はこの概念がなくて、食べきれない、買ったのを
忘れてた、などと言ってはムダにしていました。反省。

著者が得意料理を増やすべく、レパートリーに加えたメニューは、
肉豆腐にチキンソテー、ポークソテー、ナスの田舎煮など、簡単
シンプルで美味しいものばかり。こういうのがいいんだよね。
そういえば、自分も結婚当初はこんなメニューを作ってました。
久しぶりに作ってみようかな。

著者は、最終的には冷蔵庫に何があるかを把握していて、あるもの
だけを使って料理を作ることができました。
自分の場合は、買った材料がいつの間にかなくなっていることも
しばしばありますが(汗)、だいたいは把握できているかな。
ただ、買い物をすると、無駄が多いと感じる事もあります。

著者のように、常備食材や調味料などは、なくなったら都度メモを
して、買い物の際にまとめて買う、というやり方がいいのかも。
最低限必要な買い物は抑え、変わった食材はなるべく
買わないようにして、もし買ってもなるべく早く使うように
する。これが守れれば、食材のロスは大分防ぐことができると
思います。

良いリズムで食材が回転し、良い気分で料理できれば
自分も家族もハッピーになれますね!

熱さと冷めた部分のバランスが良い

5年3組リョウタ組』の

イラストブックレビューです。

 

5年3組リョウタ組 (角川文庫)

5年3組リョウタ組 (角川文庫)

 

 

茶髪にドクロのペンダントヘッドのネックレス。
副校長と話をする時にはそのペンダントヘッドをそっと
Tシャツの中に隠す…

ものすごく熱意があったわけじゃないけど、とりあえず
受けてみようと臨んだ試験に合格。小学校の教員となってから3年になる。

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熱血、でもなくて、なんとなく教師になって、見た目は少々軽い。
イマドキの要素をふんだんに持ち合わせた5年3組担任のリョウタ先生。

この小学校では学年ごとにクラス対抗の試験があり、生徒の試験の
合計点数を人数で割る、クラス平均が高い方から1位、2位、と順位を
つけられる。リョウタのクラスは5クラス中最下位。
その結果に落ち込みはするけれど、とらわれることもない。明るいのだ。

クラス対抗トップを走り続ける2組の担任にライバル視されて戸惑うが
互いに腹を見せ合い、協力して生徒や学校とのトラブルを乗り越えていく。

単純で飄々とした部分も持つリョウタ先生と完全無欠の若きエース染谷先生の
コンビは、池袋ウエストゲートパークのマコトとタカシを彷彿とさせる。
こちらのほうがややマイルドな雰囲気ですが。

小学校の先生は、テストの採点×生徒数、授業の準備、会議などなど
日々雑務に追われていて、かつ生徒のトラブルが発生するとなると
本当に毎日忙しい。

だからその時その時を、最善と思う道を都度選んで進んでいくしか
ないのだ、というリョウタの言葉は仕事と子供たちに対する決意を
感じさせる。

クラス崩壊に、教師同士のいじめ、生徒の放火の疑いなど、様々な
事件が起こる。子供は決して『イマドキ』なのではなく、周囲の
大人たちの状況や感覚が変わってきているのだ。

子供の目線を持って、理解し、支え、共に
成長していってくれるような、ステキなリョウタ先生。この先生に
教わる生徒たちは、人を思いやる、共感力の高い人間になっていく。
人間力を高めてくれるリョウタ 先生みたいな人に教わってみたかったなあ。